彼誰時の憂鬱

陽は落ちて
地面から立ち上る 紫色の夕闇

すれ違う人の顔もさだかではなく
声の色も さだかではない

私は誰かを待っていた筈
「貴方が私の待っていた方ですか?」と
問いかけようにも
人は皆 影のようで
少しづつ濃くなる 夜の気配に溶けていくような
こんな 不確かで曖昧な時間

待っていたことさえ忘れてしまいそうな
待っている私を忘れられてしまいそうな

何度夜がきても
貴方はやってこないのだ−−−と
少しづつ気付かされる

彼誰時の憂鬱

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